合わせ鏡とは、ニ枚の鏡を向かい合わせることです。向かい合った鏡には、この世のものではない「何か」が映るといった体験が語られることがあるので、避けている方も多いと思います。
そんな風に昔からよくないと言われてきた合わせ鏡ですが、本当はどういう意味があるのでしょうか。
合わせ鏡がよくないと言われている意味
実際に合わせ鏡をしてみると、ずっと絶えることがないように鏡が続いています。昔はこの現象を不気味に感じて、この世のものではないように思ったのではないでしょうか。
鏡は不思議な存在?
鏡は神社でご神体として祀られていることがあります。三種の神器のうちのひとつも鏡です。このことから、神聖な存在だと認識されていることが分かります。
さらにテレビの時代劇では、昔の日本の風景が映し出されると決まって鏡には布が掛けられていました。どうして布で隠されていたのかと言えば、そのままの状態では霊の通り道が開くと信じられていたのです。
日本では霊の道ですが、西洋では悪魔の通路とも言われています。何かしら不思議な世界への入り口と認識されていたのかもしれません。
鏡と不思議な現象が結びつき、神聖視もされ恐怖も感じたのでしょう。
鏡に映る幽霊とは?
神聖な存在として認識されている鏡ですが、幽霊が映るという怪談話も多数あります。
ホラー映画などでは、鏡に映った幽霊に驚いて自分の周囲を見てみても、実際には何もいないという現象が物語として定番となっています。
もしかして、鏡の中の世界には幽霊が居つけるスペースがあるのかもしれません。
アメリカの都市伝説に、「ブラッディ・マリー」と呼ばれる女性の幽霊がいます。このブラッディ・マリーは、鏡の前で名前を呼ぶと現れると言われています。
ブラッディ・マリー(英:Bloody Mary)とはアメリカ合衆国の都市伝説に登場する女性の幽霊。
引用元:wikipedia
鏡の前で名前を呼んだら出現するということは、普段は鏡の中にいるのではないでしょうか。
このような怪談や都市伝説があるので、鏡は幽霊の通り道や住処になっているとも考えられます。
やっぱり迷信?
不思議なことには迷信が生まれます。そして鏡にはそういった背景がたくさんあります。
美容院などで最後に鏡を合わせて後ろの部分をチェックしますが、あれも合わせ鏡ですね。
おもちゃの万華鏡は合わせ鏡の現象を利用しています。けっこう身近にありますが、これらのことを気にしている人はいません。
しかし夜中に起きて鏡を見てびっくりしたことがある人はたくさんいるはず。不思議な現象に加えて驚きの要素も入った鏡には、さまざまな迷信や都市伝説が生まれたと言えます。
怖いと感じたり驚いたことは人に話し続けられ、広まっていくのです。そうした理由から、「合わせ鏡はよくない」と言われるようになったのではないでしょうか。
まとめ
合わせ鏡は、さまざまな要素が加わった迷信である可能性が高いです。しかし、怖い話にはなぜか鏡にまつわるエピソードがたくさんあるのもまた事実。
怖い怖いと思っていたら、柳の枝さえも幽霊に見えるという話があります。鏡の持つ不思議なイメージが、怖い話と結びついたのかもしれませんね。
そのようなイメージから、鏡には不思議な力があると信じられているのでしょう。本当のところは分かりませんが、何かがあると信じたくなるような雰囲気が鏡にはありますね。