エアーズロックと聞くと、「世界の中心で愛をさけぶ」を思い出します。主人公が亡き恋人の散骨を行うシーンが印象的でした。
この作品は映画やドラマ化されて大ヒットとなり、現地へ向かう日本人観光客もかなり増加したと聞きます。
そんなエアーズロックはウルル国立公園にあり、もともとの呼び名がウルルでした。
今回は、エアーズロックとウルルという呼び名について紹介していきます。ウルル国立公園の見所も合わせて見ていきましょう。
エアーズロックはもともとウルルと呼ばれていた
エアーズロックは世界で2番目に大きい一枚岩で、オーストラリア大陸にあります。
1873年、この地に辿り着いたイギリスの探検家ウィリアム・ゴスが「エアーズロック」と名づけました。
「エアーズロック」の由来は、当時の南オーストラリア植民地首相「ヘンリー・エアーズ」から取ったといわれています。
神聖な場所「ウルル」
しかし、この土地にはもともとの先住民・アボリジニがいました。
彼らアボリジニにとってエアーズロックは神聖な場所であり、また、「ウルル」という呼び名もあったのです。
アボリジニがウルル周辺に住み着くようになったのは、今から1万年前とも伝わっています。
先祖が残した壁画などもあることから、彼らの聖地として存在しているのです。
そのため、場所によっては立ち入り禁止、さらに撮影もダメなところがあります。
ですので、エアーズロックは比較的新しい呼び名であり、もともとの先住民にとっては「ウルル」の方が正しい名称ということになりますね。
今は登山禁止になっている
この場所は、「世界の中心」とも「世界のへそ」とも呼ばれています。
だから「世界の中心で愛を叫ぶ」というタイトルに反映されているのでしょうね。
大ヒットした作品なので、やはり日本人観光客も多いそうです。しかし、今は登山禁止になっています。
ウルル登山が禁止される10月26日はアナング族の人々にとって特別な日です。
2019年10月26日に、先住民が訴えてきたウルル登山禁止がようやく叶いました。
自分たちにとっての神聖な場所だったため、彼らは登山にずっと反対していたのです。
観光客にとっては残念ですが、先住民にとって大切な場所なので仕方がりませんね。
しかし、エアーズロックがあるウルル国立公園には、ほかにも見どころがあります。
ウルル国立公園とは
オーストラリア国立公園のひとつである「ウルル=カタ・ジュタ国立公園」には、ウルルとカタ・ジュタ(オルガ山)という、約22平方キロメートルにも広がるいくつもの岩山を有しているスポットです。
1987年ユネスコの世界遺産に登録されたウルル国立公園の入園料は、25ドルとなっています。
前述したようにアボリジニにとっては聖地でありますので、観光する場合にはマナーをしっかり守る必要があります。
ウルル国立公園の見どころは、時間帯によって違う景色を見せてくれるところだといえるでしょう。
朝焼けや夕焼けがとても美しいと評判になっています。
実際に、サンセットにおすすめのスポットを見せてくれるツアーなどもあり、人気となっています。
また、自然の中で生きる野生の動物や植物鑑賞もおすすめポイントでしょう。
まとめ
あの有名なエアーズロックにはもともとのウルルという呼び名があり、先住民にとっては神聖な場所になっています。
ですので、観光へ行く際には最善の敬意を払う必要があるといえるでしょう。
エアーズロックの景観は写真や動画からも伝わってくるほど素晴らしいので、一度は行ってみたいスポットですね。